筋力低下を防ぐことが必要. 野口 今回は、「透析患者の筋力強化を図りたいのですが基本的なことさえわかっていません。そもそもなぜ筋力が低下するのでしょうか?」という質問に答えたいと思います。 筋力低下の要因とは? 筋力低下は、動作に関わる主働作筋の神経性要因と筋萎縮によって引き起こされます。 筋力の低下と筋萎縮が生じる機序を解明しました。慢性腎臓病は高血圧や糖尿病等の 生活習慣病などを原因として慢性に徐々に腎機能が低下する病態であり、今や我が国 の成人の8人に1人が有する国民病です。これまで慢性腎臓病患者では筋量と筋力の 透析患者は体力・筋力が低下しやすい. All rights reserved.体力や筋力が低下すると、疲れやすくなって普段の生活に支障が出るだけでなく、転びやすくなって骨折したり、別の病気を引き起こしたりすることも。疲れない程度の速さで10分程度から始め、徐々に距離を伸ばしていけばいいでしょう。景色や会話を楽しむこともでき、精神的な効果も期待できます。最も取り組みやすいのはウオーキングです。週3回、1回20~30分程度のウオーキングが最も効果的と言われていますが、体力が低下している人はゆっくり休みながら、短時間でも構いません。透析患者さんにとって、運動はとても大切です。透析患者さんは、一般の健康的は人に比べて体力や筋力が低下していることが知られています。 患者さんの筋力や関節の状態に応じて、無理のない回数から始めましょう。膝が痛い患者さんやバランスが取りにくい患者さんは、壁やテーブルに手をついて行うと安心です。加えて、透析があった日は疲れやすく、家に帰ってからも横になって静かに過ごしている患者さんも少なくありません。透析があった日は特に、身体活動量が低くなってしまいます。透析患者さんは運動不足になりがちです。一般的な血液透析の場合、患者さんは1回4~5時間程度の透析を週3日受けなければならず、長い時間をベッドの上で過ごすことになります。とはいえ、透析患者さんがトレーニングの時間を確保するのは難しいのが現実です。透析や通院にもかなりの時間を使いますし、透析後は疲れてしまいトレーニングどころではありません。トレーニングができる時間はおのずと限られてしまいます。透析患者さんのトレーニングには、体力・筋力のアップだけでなく、いろいろな効果が期待できます。日常生活や治療の中に上手に取り入れて、長く続けることがポイントです。ただ、どんなトレーニングをどれくらいしたらよいかは患者さんによっても違います。お医者さんに相談し、指示に従って無理のない範囲で行いましょう。筋力アップには筋力トレーニングが効果的です。おすすめはスクワット。場所もとらず、道具も使わないので、日常生活の中でも取り入れやすいのが利点です。足の筋肉を鍛えることで、日常生活はもちろん、ウオーキングなどのトレーニングも楽にできるようになります。筋肉量の多い透析患者さんは生命予後もよいと言われています。元気で楽しく長生きするため、適度なトレーニングで体力や筋力を向上させる必要があります。透析中できるトレーニングとしては、重りやゴムチューブを使って足に負荷をかけるトレーニングや、エルゴメーターを使ったペダルこぎ運動、ストレッチなどがあります。医療機関のスタッフが近くにいるため安全ですし、正しいトレーニング方法を指導してもらうこともできます。また、透析患者さんは、腎機能の低下によって引き起こされる尿毒症の影響で、筋肉の萎縮や変性が起こり、筋力が低下してしまいます。腎不全になるとホルモンバランスが崩れ、老廃物も溜まりやすくなるため、骨や関節が弱くなる傾向があり、体を動かしにくくなってしまう原因になります。© Copyright 2020 糖尿病チャンネル. 血液透析患者に対する筋力トレーニングの介入効果と栄養状態との関連性について 山形 沙穂 , 木勢 千代子 , 森田 真純 , 長谷川 恭一 , 中村 睦美 理学療法学Supplement 2012(0), 48100512-48100512, 2013 その結果、運動不足へつながるということも覚えておく必要があります。今回は、「透析患者の筋力強化を図りたいのですが基本的なことさえわかっていません。そもそもなぜ筋力が低下するのでしょうか?」という質問に対して、安静臥床と運動不足が関係しているかもしれません。まずは、対象者の筋力測定と身体活動量の調査から始めてはどうでしょうかと回答させていただきます。透析患者さんも足部の変形が原因となり、疼痛を誘発し、筋力低下を引き起こしている可能性も考えておかなければなりません。術後や変形性関節症などによる痛みにより最大筋力が低下することがあります。今回は、「透析患者の筋力強化を図りたいのですが基本的なことさえわかっていません。そもそもなぜ筋力が低下するのでしょうか?」という質問に答えたいと思います。筋力低下は、主働作筋の神経性要因と筋萎縮によって引き起こされることが明らかになっています。透析患者さんはベッド上安静となる時間が長いために大脳の興奮水準が低下していることも考えておかなければなりません。ベッドレスト(安静臥床)による筋力低下の影響を調査した研究によると、透析患者さんは、透析療法に必要な時間が1ヶ月で約48時間必要であり、さらに透析後の疲労や透析療法の準備にかかる時間などを考慮するとさらに時間が消費されます。透析患者さんは、1日中安静臥床というわけではありませんが、週に3回の透析療法が必要であり、1回約4時間の安静臥床が必要と考えると、少なくとも1週間で約12時間、1ヶ月で約48時間の安静臥床が必要と考えることができます。透析患者さんにとっては、安静臥床と運動不足が関係しているかもしれません。関節が炎症などによって一部分が腫れ上がることにより筋力は低下します。みなさんご存知のように筋が萎縮することによっても筋力が低下します。最大筋力は、筋の断面積と相関しており、筋断面積が大きいほど筋力が強くなります。ベッド上安静などの廃用症候群や加齢などにより大脳の興奮水準が低下し、筋力低下が起こります。透析患者さんの下腿(ふくらはぎ)の筋萎縮を調査した研究によると、同年代の健常者(平均年齢55歳)と比較して約21%の筋萎縮を認めた。安静臥床による膝関節伸展筋力への影響では、14日間で約15%、42日間で約29%低下した。
透析に至る原因「慢性腎臓病」になると、筋肉量や筋力が低下しやすくなります。 加藤ら(2014)によると、 血液透析患者さんの筋肉量は、男性では78.4%、女性では85.7%減少していた とされています。 サルコペニアは、「加齢による筋肉量減少」を意味する用語です。サルコペニアの定義は現状では確定されたものはないみたいです。現在は、狭義では筋肉量減少。広義では筋力低下や身体機能低下が含まれたものが「サルコペニア」と呼ばれているそうです。 サルコペニアとフレイルの概要