ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世もまた、マチルダの魅力に翻弄された男性のひとりでした。許されない身分違いの恋に夢中になり、己を見失っていくニコライ。激しくも儚い2人の愛の行方は。美しきバレリーナ、マチルダは天使なのかそれとも悪魔なのか。実話に基づくストーリーは、皇帝の名誉を傷つけるとして、ロシアで上映妨害まで起こった話題作です。ロシア最大のスキャンダルにして最大のタブー映画『マチルダ 禁断の恋』を紹介します。スポンサーリンクCONTENTS実話に基づくストーリーは、ロシア最大のスキャンダルにして最大のタブーと上映妨害まで起こりました。監督はプーチン大統領も彼の才能を認めるアレクセイ・ウチーチェリ監督。ニコライ2世を演じるのは、ドイツを代表する実力派男優ラース・アイディンガー。伝説のバレリーナ、マチルダは『ゆれる人魚』など、ポーランドの新進気鋭の若手女優として期待大のミハリナ・オルシャンスカが演じています。彼女の美しくも魅惑的なバレエ姿は、必見です。1800年代後半のロシア・サンクトペテルブルク。今まさに、ロシア帝国に新たな皇帝が誕生しようとしています。王位継承の戴冠式が行われています。ロマノフ朝ロシア皇帝アレクサンドル3世の息子で、後継者のニコライ2世は、父の後を継ぎ皇帝になることを決意していました。王冠をかぶろうとするニコライの元に聞こえた声は、恋焦がれた女性の声でした。その声に倒れ込む皇帝。その声の女性の正体は、マチルダです。マチルダは、世界的にも有名なマリインスキー・バレエ団のトップを争うスターダンサー。彼女の華麗で魅惑的なバレエは、見るものを惹きつける力がありました。皇帝も出席するバレエの公演の日。マチルダはライバルから嫌がらせを受けます。衣装を身に着け舞台に向かうマチルダに、ライバルは抱き着くふりをして、肩紐に切り込みを入れました。何も知らないマチルダは、華やかに踊り出します。見事なダンスに注目が集まります。その時、衣装の肩紐が外れ、片方の乳房が見えてしまいました。会場がはっと息を飲む中、一瞬驚くマチルダでしたが、何事もなかったかのように踊り出します。微笑みさえも浮かべ踊るその姿は、美しくも官能的でした。男性の誰もがマチルダに惹かれます。ニコライもまた彼女の魅力の虜になりました。そして、帝国旅団のための競技会の日。ニコライの視線の熱さに気付きながらも彼を翻弄するマチルダ。2人の距離が近づいた瞬間、マチルダに一方的に付きまとう男、ヴァロンツォフ大尉が現れニコライに襲い掛かります。嫉妬に狂った男は身も心もボロボロの状態で取り押さえられます。一方、ロシア帝国にも危機が訪れます。王室一家が乗った汽車が横転、大事故へとつながります。家族を助け出そうと、父アレクサンドル3世が重傷を負ってしまいました。まだ若いニコライに、王位継承の重圧が押し迫ります。大変な時でありながら、ニコライのマチルダへの愛はさらに燃え上がります。血筋を何よりも大事にする王室では、バレリーナと付き合うなどもっての外。身分の違う禁断の恋に溺れていく2人。周りの者たちが二人の仲を引き裂こうと動き出します。ニコライの王位継承に向けて、政略結婚の相手、イギリスのヴィクトリア女王の孫娘アリックスがザルツブルクに到着します。王室のスキャンダルをもみ消すべく裏の組織も乗り出します。マチルダがいかに危険人物であるか聞き出したいフィッシェル医師は、嫉妬で狂ったヴァロンツォフ大尉を拷問していました。しかしヴァロンツォフ大尉は、皇帝を襲った理由を聞かれるも、マチルダへの愛を貫き口を割りません。いよいよ王位継承、戴冠式の日が迫ってきました。スポンサーリンクニコライは愛を取るか、王位を取るか、いまだに悩んでいました。戴冠式の前日には、バレエの公演も予定されていました。主役の座を何としてももぎ取ったマチルダは、32回転のフェッテを成功させるべく血のにじむ特訓をしていました。しかし戴冠式にマチルダを出席させたくない王室は、マチルダを誘拐し主役を変更させます。舞台の時間ギリギリに間に合ったマチルダは、ライバルを差し置き舞台に立ちます。それを見守るニコライ。後からライバルも舞台に駆け付け、W主演となってしまいます。シーンはラストのフェッテ。2人のバレリーナが同時に回り出します。途中で倒れ込むマチルダ。翼を失くした天使は悲し気に舞台を去ります。その様子にニコライの心も動きます。マチルダを支えたい。2人で生きて行きたい。公演後、お互いの心を確認し合ったニコライとマチルダは、戴冠式を辞め2人で旅立つことを約束します。戴冠式の日。こっそり抜け出しマチルダの元に向かうニコライ。ニコライの到着を約束の場所で待つマチルダ。約束の場所に現れたのは、愛の囚人と化したヴァロンツォフ大尉でした。彼は、フィッシェル医師を殺害しマチルダを狙っていたのです。拘束され連れ出されるマチルダ。川にかかる渡しボートに乗せられ時、仕組まれていたかのように火が放たれ、あっという間に燃え盛ります。そこに駆け付けたニコライ。大きな爆発音とともに姿を消したマチルダ。愛する人の死。ニコライは、喪失のまま戴冠式へと参列します。隣には皇妃アリックスの姿もあります。ロシア中の人々が押し寄せ新たな皇帝誕生を祝福しています。厳かに式が進む中、紛れ込んだ女性がいました。マチルダでした。あの爆発の中、情けで帝国の護衛に助けられていたマチルダは、どうしてもニコライに伝えたいことがありました。護衛に見つかり追われるマチルダ。何とか声の届くところまでやってきます。そしてシーンは冒頭へと戻ります。今まさに王冠をかぶろうとするニコライの元に、女性の呼ぶ声が聞こえます。その声はマチルダ、死んだと思っていた恋焦がれる女性。その声を聞いたニコライは倒れてしまいます。彼女の声は届いたのでしょうか。立ち上がり自ら王冠を被ったニコライ。新たな皇帝ニコライ2世の誕生です。戴冠式が終わり、ニコライの耳に入ってきたのは、集まった群衆に起こった悲劇でした。祝賀会場となった広場に押し寄せた群衆が、混乱し将棋倒しとなり2000人以上もの死者・負傷者が出る大事故でした。今後の皇室の命運を予期するかのような悲惨な事故を前に、ひとり立ち尽くすニコライでした。スポンサーリンクロシア皇帝と伝説のバレリーナの禁断の恋が、聖なる宮殿で繰り広げられる官能的な世界、身分違いの禁断の恋のスキャンダルとなれば国中大騒ぎになるのも納得です。皇帝もただの男だったのか、それともマチルダが皇帝をも惹きつける魅惑の女性だったのか。マチルダは当時の女性としてはめずらしく、その後のロシア帝国は、ロシア革命がおこり皇帝ニコライ2世は家族ともども虐殺されてしまいます。一方マチルダはというと、ニコライの従弟アンドロレイ・ウラジーミロヴィチ大公と結婚。子供も授かり、幸せと身分も手に入れ、なんと100歳まで生きたというからこれまた驚きです。そんなマチルダを演じたポーランドの新進気鋭の女優彼女はバレエの経験がなく、撮影をしながらバレエを習得しロシア語も学んだという、禁断の恋の現場ロシア国内では「聖人」として神格化されているニコライ2世の知られざる恋。彼を狂わせた伝説のバレリーナ、マチルダは天使なのか悪魔なのか。Category : Tags : 映画『ママダメ』のヒロイン役を演じた台湾の女優の簡嫚書(ジエン・マンシュー)が、ネットで可愛いと大注目。 ジエン・マンシューは、どのような女の子なのでしょう? スポンサーリンク CONTENTS1.映 … 映画『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』は、2018年11月17日(土)に公開されました。 突然死んだ夫が幽霊となり妻を見守る話…かと思いきや想定外の方向に進みます。 美しい映像と … 2016年10月開催された、第29回東京国際映画祭のコンペティション部門にて、新作『雪女』を発表して話題となった杉野希妃監督。 女優や監督として多才ぶりが注目される一方。彼女は若き才能の育成を目的とし … パラレルワールドは存在するのか? 今の自分が生きている世界が本物だと自信を持って言えますか? これまで数多くの作品が映画化されてきた人気小説家・東野圭吾の1995年刊行の小説『パラレルワールド・ラブス … 2月17日(土) より全国のイオンシネマにて公開される『パンとバスと2度目のハツコイ』をご紹介します。 深川麻衣、山下健二郎(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE) … Today's RankingCategory なぜ「女系・女王」をイギリスは容認してきたか 「男系・男子」に限る日本との歴史的な違い. 宇山 卓栄: 著作家 著者フォロー. 英国王室に起きていた変化。イギリスに新しい王現れる?昨日もちらっと書きましたが、本当だったらすごいことですよね以下はカイブログ2よりシェアしました‼️イギ… “イギリスは、女王が君臨する時に栄える”とは、歴史上の中でも有名な文句の一つである。イギリスの歴史上、偉大な女王陛下は何人かいるが、今回はその中の1人である、ヴィクトリア(1819~1901)について、ご紹介しようと思う。 次ページ ». “イギリスの歴史上、偉大な女王陛下は何人かいるが、今回はその中の1人である、ヴィクトリア女王は、イギリスのハノーヴァー朝・第6代女王で、現在、イギリスの女王であるその在位は長きにわたり、1837年から、81歳で亡くなる1901年まで、およそ莫大な権力を持ち、歴史的にも大きな大事件を巻き起こした、ヴィクトリア女王について、さっそく追ってみよう。目次ヴィクトリアが在位していた1837年からのイギリスは、いわゆるヴィクトリア朝時代には、さまざまな文化的発展がおこり、各界には多くの天才が登場した。小説の世界では、『シャーロックホームズ』シリーズの作者であるまた、美術や建築の世界でも、数々の発展があった。ゴシック様式の復興が行われ、建築の世界では多くの大聖堂や、寺院などが建築された。美術の世界では、【このように、ヴィクトリア朝時代には文化が多いに発展し、イギリスの歴史の中でも実に華々しい時代であった、と言えるだろう。ヴィクトリア女王が即位した1837年頃、イギリスではその後、ヴィクトリアはイギリスの領地をどんどん広げ、最終的には、即位前のヴィクトリア女王は、それらの国々をただ支配するだけではなく、非白人の国王やその子息たちを後見に、彼らのために多くの支援を行い、世界中にある自分の領地をまとめあげていたようだ。また、夫であるそんなヴィクトリア女王は、後年を生きる我々にも、多くの習慣や影響を与えている。実はその習慣は、元々、ヨーロッパ諸国では、婚礼儀礼の際の衣装は白ではなく、赤や青、緑などの色あざやなデザインが多かった。これは、花嫁の実家の社会的地位や、経済力を誇示するための演出であった、と言われている。だが、その常識を覆したのが、ヴィクトリア女王が21歳の時の花嫁姿である。当時、彼女は白いシルクのウェディングドレスに、白いベールをかぶり、頭には花を飾って登場した。当時、このことはセンセーショナルに扱われ、これがきっかけで、次第に”実は、当時イギリスには、クリスマスにツリーを飾るという習慣がなかったのだそう。クリスマスツリーを飾るという習慣は、元々はドイツの習慣であった。そこからイギリス国民の間でツリーを飾る習慣が普及し、今日では遠い島国の日本でも冬になると、クリスマスツリーが街を彩っている。現在当たり前のように身近にある習慣が、遠く、ヴィクトリア朝の時代によってもたらされたものであることを知ると、なんだか不思議なものである。実は、ヴィクトリア女王は大の愛犬家で、その中でもポメラニアンは、元々はドイツのポメラニア地方原産の犬種とされているが、ヴィクトリア女王はこの可愛らしい犬種の虜となり、イギリスで繁殖されたという。当時のイギリスでは、女王が飼っているということで、ポメラニアンが大ブームになったそうだ。ヴィクトリア女王は、愛犬が亡くなった後も、庭園に専用の墓地を設置し、いつまでも祈りを捧げ続けたという。ポメラニアンは現在でも、世界中の愛犬家たちに愛される犬種である。この記事では、ヴィクトリア女王が君臨した、ヴィクトリア朝時代について、また、彼女が後年に残した数々の影響について追ってみた。晩年、彼女はひどい肥満と脳出血を患い、健康がすぐれないことが多かったという。だが、現在に比べて、医学の発展や、摂取出来る栄養素が少ない中で(もちろんヴィクトリアが、当時一流のケアを受けていたとしても)、63年もの長い年月を、女王として君臨したというのは、歴史上まれに見る偉業である、といえるだろう。 歴史小説が好きで、月に数冊読んでおります。この記事へのコメントはありません。この記事へのトラックバックはありません。私が小さい頃はまだまだ広い庭のある家も多く、夏から秋にかけて向日葵・朝顔・ダリア・カンナなどがよく…和泉式部とは和泉式部(いずみしきぶ・978年頃~?)は、平安時代の中期の歌人であり、優れた女…2017年から始まったMA-1の人気は2018年も衰えることなく、新たな定番となっている。だが、…Copyright ©