総合評価:18377/評価: ▼人知れず、悪魔や その他、人に非ず者達が暗躍する駒王町。▼だが、その現状を好しとしない者が居た。▼ ▼ ▼ ▼※タグ表記もしていますが、この小説はアンチな作風ですので、その類いの作品が好みでない人は、ブラウザバックしてください。▼ ▼ ▼ 空は繋がってる… 同じ空の下、君が笑っていることを願うよ. 総合評価:762/評価:一話前書きの注意事項を必読してください。▼「――――――目指せ聖典(バイブル)の戦士達」▼まだ世界に神秘が溢れていた時代に、人類最高峰の才を生まれ持った馬鹿がそんな目標を立てた。▼ファンタジーな育ての親。▼生まれ続ける勘違い。▼アーサー王率いる円卓の騎士たちチート集団を苦しめたBANZOKUの正体とは。▼そして元凶不在で崩壊するブリテン。▼これは、ランスロッ… 恋愛感情とは切っても切り離せない“嫉妬”。女性の中には、嫉妬心が一度燃え上がると、なかなかその火を消すことのできない人も多いようです。今回の文学恋愛講座では、“女性の嫉妬”を描いた純文学作品を教科書に、嫉妬のもたらす思いがけない作用や効用について考察します。いつの時代も、恋する人の心を狂わせる中でも、女性の嫉妬は根が深く、一度燃え上がるとなかなか火が消えないことを実感されている方も多いのではないでしょうか(もちろん、男性にも嫉妬深い人はたくさんいますが)。純文学作品にも、女性の狂おしいほどの嫉妬を描いた小説は数多く存在します。今回は、そんな【あらすじ】「嫉妬」の恐ろしさとそのエネルギーの強さを余すところなく知ることのできる作品が、登場人物全員が誰かしらに嫉妬の感情を向けている本作ですが、中でも特筆すべきはやはり、主人公・園子の嫉妬。園子は、最初に光子の美しい裸体を見たその日から、独占欲に駆られます。「ああ憎たらしい、こんな綺麗な体してて、――うちあんた殺してやりたい。」その思いはすぐに恋愛感情に変化し、園子は、夫に隠れて光子と交際するようになります。やがて、光子に綿貫という男性の婚約者がいることが分かり、園子は嫉妬心を燃やしますが、園子は光子との関係を諦めるどころか、より彼女への気持ちを強くするのです。光子と心中を企てた園子は、薬を飲んで酩酊状態に陥ります。彼女は、朦朧とする意識の中でもなお、夢を見ながら光子と綿貫との関係に嫉妬し続けるのです。いろいろ不思議な夢あるのんで、これも宿屋みたいな所に私が昼寝してましたら、傍に綿貫と、光子さん小声で内証話してて、「姉ちゃんほんまに寝てはるねんやろか。」「眼エ覚ましたらいかん。」いうて、ヒソヒソしゃべってるのんが切れ切れに聞えますのんを、私はうとうとしながら聞いてて、(中略)二人の様子見えへんけど、見えんかてもう分ってる。自分はやっぱりなんとか一命をとりとめた園子でしたが、その後、あろうことか園子の夫・柿内が光子に恋をしてしまい、柿内夫妻はしだいに光子に逆らえないようになっていきます。光子は3人での服薬自殺を提案し、夫妻はそれに応じますが、またもや園子だけは一命をとりとめるのです。園子は物語の最後、死んでしまった柿内と光子の姿を見て自分も後を追おうと思いながらも、再び嫉妬に駆られてこんなことを考えます。ひょッとしたら、生き残ったん偶然やないかも分れへん、死ぬまで二人に欺されてたのんやないやろか園子が二度も自殺を企てたにもかかわらず生き残ることができたのは、言うなれば【あらすじ】他者への嫉妬は時として、恋愛を成就させる「手段」ではなく、「目的」そのものにすり替わってしまうことがあります。悦子は、浮気ばかりする夫に耐えきれなくなり、一度は自殺を考えます。しかし、夫が腸チフスにかかり、その看病をしているうちに、看病をしている間だけは嫉妬心から逃れられる自分に気づくのです。やがて夫が亡くなると、悦子は再度、夫の後を追って死ぬことを考え始めますが、その動機はこう書かれています。彼女の空想した殉死は奇怪なものであった。夫のためにではなく、三郎はここを去ってはならぬ。そのためには結婚させねばならない。私と? 何という錯乱だ。美代と、あの田舎娘と、あの腐れトマトと、あの小便くさい馬鹿娘と、だ! そうして私の苦しみが完成される。私の苦しみは完全なものになる。悦子は、三郎と美代を別れさせることを考えるより前に、彼らを結婚させることを企てるのです。その理由は、ふたりの結婚によって自分のこのような悦子の考えは一見、理解しがたいものに思えるかもしれません。しかし悦子は、強すぎる嫉妬をすることによってしか、その相手を愛していることを実感できなかったのではないでしょうか。まるで【あらすじ】現代歌人の穂村弘は、エッセイ集『もしもし、運命の人ですか。』の中で、意中の相手の“過去”に嫉妬することについて、こんな風に語っています。相手の過去にやきもちをやくことを「さかのぼり嫉妬」と云って、これは人間の抱く全ての感情のなかで最も不毛なもののひとつだ。「さかのぼり嫉妬」のサイクルに入ると、出口のない愛情証明を求め始めて大変なことになる。相手の“現在”の行動や言動への嫉妬は、相手を変化させる可能性を持っていますが、“過去”への嫉妬は何も生み出しません。これが、人間の抱く全ての感情のなかで最も不毛なもののひとつ──というのにもうなずけます。(そんな不毛な「過去への嫉妬」の究極を描いたのが、思いやり深い妻であったミホは、夫の不倫の記録が記された日記帳を見てしまった日を境に、強い嫉妬に駆られ、ノイローゼになっていきます。そして、敏雄に対して昼夜を問わず、過去の不貞を問い続けるようになるのです。「ひとつだけギモンがあるの。きいてもいいかしら」このように、ミホはしつこく、何度も、敏雄を責め続けます。ミホはやがて精神を病み、敏雄は事の如何を問わずミホの命令に一生涯服従すという血判状を敏雄に書かせて部屋に貼らせるなど、その嫉妬心はどんどん暴走してゆくのです。敏雄が何度謝り、もう二度と不貞はしないとミホに何回誓っても、ミホは一切聞く耳を持ちません。『愛の渇き』でもご紹介した文豪・三島由紀夫は、“嫉妬”について、小説『盗賊』の中でこう記しています。嫉妬こそ生きる力だ。だが魂が未熟なままに生い育った人のなかには、苦しむことを知って嫉妬することを知らない人が往々ある。三島が言うように、嫉妬をしないよう、辛い思いを自分の中に秘めて苦しむよりも、正々堂々と嫉妬をすることこそが生きるエネルギーにつながる──というケースもあるでしょう。この記事が気に入ったら対照的なタイプの女性2人が登場し、それぞれの成長を対比して描いた小説は多いものです。あなたはどちらのヒロインに共感できるでしょうか? 正反対のヒロイン2人が主役の小説5選を紹介します。アニメや漫画を中心に人気を集める「日常系」ジャンル。実は、小説こそが「日常」の宝庫だということをご存知ですか? この記事では、そんな日常系ジャンルの背景や、日常系小説のオススメ作品などを解説します。世の中には、なにかを「新しく始める」ことの背中を押すような言葉が溢れています。しかし、ずっと続けてきてしまった悪い習慣を「やめる」ことも大切なはずです。今回は、なにかを「やめる」ことを応援してくれるエッセイを3冊ご紹介します。夏といえば“怪談”。夏目漱石から京極夏彦まで、新旧の大作家によるとっておきの怪談をご紹介します。怪談作家・黒史郎さんによる書き下ろし怪談『ピエロ』もお楽しみください。『むらさきのスカートの女』で第161回芥川賞を受賞した小説家・今村夏子。その独特の小説世界は、多くの現代文学ファンを惹きつけてやみません。今回は、『むらさきのスカートの女』を含む今村夏子のおすすめ作品をご紹介します。夏フェスが盛り上がっていますね。ライブで活躍するミュージシャンが、音楽以外にも活躍の場を広げています。ミュージシャンでなくては描けないような奥行きのあるリアルなストーリーに注目の、おすすめ小説を紹介します。フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、フォークナー……「失われた世代」と呼ばれる作家たちの背景を代表作とともに解説!コミックで読むと、哲学はこんなにわかりやすい! 第5回京都本大賞を受賞した、原田まりる著『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』のコミック版が、2018年11月12日に発売。ある日突然、現代に降臨したニーチェが、悩める女子高生のアリサに、哲学の教えをナビゲート。生きるヒントが詰まった哲学漫画の読みどころを、著者の原田まりるさんにインタビューしました。 近年、ライトノベルを中心に人気を集めるジャンル、「異世界転生」。一部の作品では、誰もが知るあの偉人が現代にやってくる……、という展開も見られます。そんな偉人が現代にやってきた、「偉人転生小説」を紹介します。大好きな人にすでに特定のパートナーがいるとき、相手を“略奪”する──というのはひとつの方法です。近代から現在に至るまで、文学作品の中には、そんな「略奪愛」を赤裸々に描いた名作が数多く存在します。今回の文学恋愛講座では、3つの文学作品を教科書に、後悔しないための「略奪愛」の作法を解説していきます。有川ひろの代名詞といえば「ベタ甘小説」ですが、今回はそんな有川ひろの作品の中から、特におすすめの3作品を紹介します。可憐な美少女、妖艶な美少女、儚げな美少女……。世の中にはさまざまなタイプの“美少女”がいます。今回はそんな“美少女”にスポットを当て、昭和文芸を中心とする純文学作品に登場する選りすぐりの美少女ヒロイン10名を、その外見や性格とともにご紹介します!ランゲージアーティストとして活動する「イチハラヒロコ」をご存知ですか? 胸に刺さるような「ことば」が作品になっています。今回は魅力的な「ことば」の作品を制作しているイチハラヒロコの書籍について紹介します。現代短歌には、上の句から下の句への想像もできないような“飛躍”が魅力的な作品が多数あります。今回は、斉藤斎藤、中澤系といった現代若手歌人の短歌をクイズ形式でご紹介!あなたは何問正解できるでしょうか?劇作家として日本の不条理演劇を確立したとともに、童話や随筆など多岐にわたる分野でも功績を残した別役実。今回は、別役実の戯曲・童話からそれぞれおすすめの作品を4作品ご紹介します。2017年12月8日に公開され、話題を集めている映画『オリエント急行殺人事件』。今回は原作小説のあらすじと作品にまつわるトリビア、そしてクリスティ作品における本作の立ち位置などについて、4つの視点で紹介します。なにかに落ち込んだとき、“元気の出る言葉”ではなく、無理に背中を押されない、ちょっとネガティブで投げやりな言葉がほしくなる人も多いのではないでしょうか。今回は、なにかに躓いたとき、「まあ、しばらくは立ち直らなくてもいいや……」と思えるような本を4作品ご紹介します。TRPGやライトノベルをきっかけに注目を集めている「クトゥルフ神話」。作者の素顔や作品の魅力、日本との関わりを解説します!85歳を迎えてなお、精力的に詩を執筆し続ける国民的詩人・谷川俊太郎。今回は谷川俊太郎の80冊を超える詩集の中から、選りすぐりの“隠れた名作”を7つご紹介します! めくるめく詩の世界をお楽しみください。Facebookページへいいね、Twitterをフォローすることで、P+D MAGAZINEの最新記事をSNSでお届けします。