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人間関係の問題です。 このように人間関係のマッチングが教会生活に影響し、結果的に信仰面も左右されます。これは教会が「人間の集まり」だからです。それが良いか悪いかでなく、事実としてそうです。 私の高校時代の話です。 教会に行くのが苦痛でやめたいです。 今付き合ってる彼の家はクリスチャンだそうです。彼自身は熱心な信者と言うわけでもないようですが、やはり彼と結婚したら生活に何か影響が出てくるのでしょうか？ 教会で嫌な思いをした人が、そこを離れて、「さあこれからどうしょう」と考えることがあると思います。新たな教会を探す人もいれば、もう教会なんて行かない、と決める人もいます。あるいは教会には行きたくないけれど、信仰は捨てられない、という人もいます。状況は人それぞれ。新たな教会を探す場合、どういう基準で選ぶべきか、迷うと思います。特に教会で嫌な思いをした人は余計に慎重になるでしょう。どの教団にすべきか、どの教派にすべきか、どういう牧師にすべきかなど、いろいろ選択肢があります。毎週のことですから、通いやすい場所にあることも大切です。総合的に考えなければなりません。ところで私の教会には、いろいろな人がやって来ました。他の教会から移って来た人たちもいました。みんな事情は様々でした。その中のある夫婦は、以前カルト的教会で苦労したそうです。そこで何年か葛藤した末、私の教会にたどり着いた、ということでした。しかし私の教会もカルト化していましたから、彼らはまた同じような葛藤をする羽目になりました。要はカルト化教会を抜け出した人たちが、また別のカルト化教会を選んでしまった、ということです。皮肉な話です（しかしよくある話です）。それはさておき、次の教会選びはどうすべきでしょうか。では他にどういう選択肢があるかと言うと、教団教派的には非常に沢山あります。大まかに言うとプロテスタントの他にカトリック、正教会、聖公会、コプト教会などあります。プロテスタント自体もご存知の通り、無数に枝分かれしています。たとえばルーテルとペンテコステは、共にプロテスタントの教派とされていますが、中身はまったく別物です。もっと言うとペンテコステにもいろいろな教会があり、ほとんど教会単位で特色や雰囲気が違います。「ペンテコステは◯◯だ」と一概に言えません。その中で「どの教会に行っても概ね一緒」という金太郎アメみたいなのがカトリックだと思います。いくつかのカトリック教会に行きましたが、ミサの進行はどこも同じでした。雰囲気もさほど変わらなかったように思います。正教会や聖公会やコプト教会は行ったことがありませんので何とも言えません。あまり数は多くなさそうですが、どうなのでしょう。このようにほとんど無数の選択肢がありますから、迷ってしまいます。しかし考え方の１つとして重要だと私が思うのは、「教会は人間の組織である」という点です。聖書解釈がどうとか、神との関係がどうとか、信仰がどうとかの前に、それが「人間の集まり」であることは留意したほうがいいと思います。どの教派のどの教会を選ぶにせよ、そこを運営しているのは「人間」で、そこに集うのも「人間」です。ですから人間どうしの付き合いがどうしても重要になってきます。具体例を挙げましょう。すると、教会は素晴らしいところだ、とAさんは思います。教会生活は素晴らしい、神様は素晴らしい、信仰を持つことは素晴らしい、と。この素晴らしさを皆にも伝えたい、ということで、伝道にも熱心になります。しかしそれを「信仰深さ」とか「敬虔さ」とかと考えるのは早計です。Aさんの場合で言えば、教会の人間関係がうまくマッチした、という要因が大きいからです。これが別の教会で、人間関係があまり楽しくなかったら、Aさんはここまで「熱心」にならなかったかもしれません。あるいは逆に嫌な思いをして、「教会なんて二度と行くか」みたいに思ったかもしれません。当然ながら、Aさんと反対のパターンもあります。皆さんにもどこかで似たような経験があるのではないでしょうか。誰かと何かを一緒にやる時、私もいくつかの病院で働いたことがありますが、どこも人の雰囲気や傾向が違いました。A病院で得意だったことが、B病院では全然ダメで、しかしC病院だとやっぱりイイ感じにできた、みたいなことがありました。能力もさることながら、環境や相性も大切です。それと同じことが教会でも起こります。「自分の信仰が足りないから、他の人たちとうまくやれないんだ」そうではありません。ほとんど相性の問題です。もちろん最低限の礼儀や常識がないとダメですが、それさえクリアしていれば、もう信仰云々でどうにかなる問題ではありません。人間関係の問題です。このように人間関係のマッチングが教会生活に影響し、結果的に信仰面も左右されます。これは教会が「人間の集まり」だからです。それが良いか悪いかでなく、事実としてそうです。私の高校時代の話です。しかし彼を知る上級生によると、以前はモテモテで、華やかな学生だったそうです。それで遊んでばかりで学校に来なくなり、結局留年してしまったとのこと。人の価値は環境によって変わる、ということです。偶然の要素が大きいのですが、それで人生が左右されますから馬鹿にできません。しかしこればかりは実際に教会に行ってみないとわかりませんから、悩ましいところです。これを克服する1つの方法として、初めから人間関係を排除した教会生活を送る、という手があります。毎週の礼拝は守るけれど、人付き合いはしない、奉仕はしない、というスタイルです。賛否両論あるでしょうが、それも1つの教会生活だと思います。あるいは初めのうちはそういうスタンスで臨み、様子をみながら徐々に付き合っていく、というのもアリだと思います。もう1つは「しばらく教会に行かない」という選択肢です。カルト化教会で傷ついた人や、カルトでないけれど嫌な思いをしたという人は大概、教会に不信感を持っています。それが強いと「教会に行きたくない」となります。当然です。そして付随的に「礼拝したくない」「祈りたくない」「賛美したくない」「聖書を見たくない」ともなります。そういう状態で無理に教会に行っても、解決になりません。我慢大会みたいなもので、「嫌だ」という感情が増すだけです。かえって教会嫌いが加速するかもしれません。そういう場合は、思い切って「教会に行かない」と決めてしまうのが良いと私は思います。もちろん「ある期間、教会に行かない」ということですが、じゃあいつまで？　と期間を事前に決めることもできません。先のことはわかりませんから。長い期間になるかもしれません。たぶん教会大好きな人たちは、「教会に集わないなんて本当のクリスチャンとは言えない」みたいなことを言うでしょう。聖書の関連箇所をいくつも挙げて、「ほら、聖書は教会に行くよう言っている」と証明しようとするかもしれません。その論理展開には一定の正当性があるかもしれません。しかし残念ながら、他者への思いやりが欠けています。自分たち（教会）の正当性を主張しようとするあまり、教会で傷ついた人たちの心が見えなくなっているのではないでしょうか。教会大好きな人たちが何と言おうと、カルト化教会で苦労した人にとって、「教会へ行かない」という行動には大きな意味があります。そのためには、できるだけ教会のことを「忘れる」努力が必要だと思います。教会と全然関係ないことをしたり、以前からしたかったことにチャレンジしたりと、何でもいいのですが、教会のことがすっ飛んでしまうようなものがいいと思います。私の場合ですが、教会解散後、自分を「磨く」ために時間を使おうと思いました。と言うのは教会時代、（自分で言うのも何ですが）自分を犠牲にして仕えてきたからです。その長年の不摂生が祟ったのでしょう。最後の方は体調の悪い日が多かったです。なんだかいつも眠くて、頭がボーッとしていました。それだけ使命感が強かった、と言えばカッコいいのですが、そういう自分に酔っていたんだと思います。「自分を犠牲にしてまで仕えてます。主のために死ねますから！」みたいな。ただのバカですが。そんな最中、教会が解散しました。ある日、お風呂で髭を剃っていた時のことです。いつになく丁寧に髭を剃っている自分に気づきました。それが、自分自身を見つめ直すキッカケでした。そんなふうにほとんど全部の時間を、「自分のため」に使うようになりました。それまでの約20年間を「自分以外の何かのため」に使ってきましたから、もういいんじゃないかと。結果、教会時代の自分のおかしさを少しずつ自覚していきました。意外なことに、そういう経験を経た後も、私には「信仰」が残っていました（私の場合は、の話です）。というわけで、「教会を一旦忘れてみる」というのは、悪いことではないと思います。いろいろなことに気づけるかもしれません。教会でのトラブルを経て、「もう２度と教会なんか行かない」となる人もいます。それは仕方ないことだと思います。誰にも責められないでしょう。ひどく裏切られ、被害に遭ったのですから。「それでも神様は真実なお方だ」とか「他の教会ならそんなことはない」とかと慰める人もいるようですが、あまり効果がないと思います。厳密に言うと、このグループは2つに分かれます。前者の方々には、掛ける言葉が思いつきません。本当に大変な思いをされたと思います。信仰を持つ持たないは個人の自由ですから、捨てたからと言って、責められるものではありません。むしろ教会で大変な思いをされたこと、傷つけられたことを、同じキリスト者として申し訳なく思います。いつか何かの形で報われることを願ってやみません。そして後者の方々は、おそらく私に近い心境だと思います。私は今でこそ（毎週でないにせよ）礼拝に出席していますが、それ以上のコミットをしようとは思いません。教会員として教会活動をされている方には申し訳ありませんが、そういうのはもう私には無理だと思います。教会活動より、こうやって記事を書いて問題提起することに使命感を覚えています（それが「召命」だとか言うつもりはありません）。ですから「信仰はあるけど教会はイヤだ」という方に、私は最も共感します。しかし実際にはこういうケースが一番「宙ぶらりん」です。その1つの回答として、私が今しているような形もアリかと思います。すなわち、教会には属さないで礼拝にだけ参加させてもらう、という形です。行く教会も1つでなく複数あれば、それだけ教会に浸からずに済みます。何にも縛られませんから、気楽と言えば気楽です。これの弊害は、人との交流がなく、積み上がっていくものがない、ということです。礼拝を毎週「消費」しに行くだけで、何と言うか、（教会の中で）何者にもなれない、みたいな感じです。ですから長期的には寂しくなったり、辛くなったり、意味を感じられなくなったりするかもしれません。今現在、私はほとんど誰とも口をきかずに教会を出ますから、やはり少し寂しい感じはします。しかしその反面で「誰とも話したくない」という気持ちをありますから、我ながらなんて天邪鬼だろうとは思います。